北海道旭川市で起きた17歳女子高生殺害事件の発生から、約8ヶ月。主犯格とされる内田梨瑚被告(22)=殺人罪などで起訴=が道警の警部補と不倫関係にあったことなどが報じられる一方、事件の真相は裁判を待つのみだったはずが……。可愛がっていた「舎弟」の告白によって、再び動きを見せ始めたのだった。
12月下旬の同市は、夜明け前に寒さのピークを迎え、マイナス15度を記録する。日中も道路の中央線は雪で隠れ、路肩には約2メートルの雪が積まれており、スリップしないようハンドルを握る手にも力が入る。そんな豪雪地帯の市街地から、4キロほど離れた住宅街。この地に住む70代男性に話を聞くと、沈鬱な表情を浮かべながら口を開いた。
「雪が降ると、お兄ちゃんと一緒に庭先へ出て、雪だるまやかまくらを作って遊んでいたのを覚えています。近くを通りがかると『こんにちは!』と元気な声であいさつもしてくれた。近所に住んでいたかわいい女の子が、こんな恐ろしいことに手を染めていたなんて……」
“かわいい女の子”とは、4月に同市の景勝地「神居古潭」にかかる高さ10メートルの橋から、留萌市の女子高生、村山月さん(当時17歳)を突き落とし殺害したなどとして逮捕・起訴された内田被告のことだ。
内田梨瑚被告
性欲モンスターぶりを詳報
事件について、社会部記者が解説する。
「村山さんは、内田被告からSNS上で自身の写真を無断で使用したことを咎められ、解決金として10万円を要求されたため、電子マネー10万円分の送金を試みた。ところが送金が失敗。激昂した内田は未成年を含む仲間3名とともに留萌市内の道の駅で待ち合わせ、そこから車で60キロほど離れた旭川市まで村山さんを連れ回した」
内田と小西は旭川市の渓谷『神居古潭』の神居大橋から村山さんを10メートル下の石狩川に突き落とした ©文藝春秋
その後、内田の「舎弟」だった小西優花被告(20)=殺人罪などで起訴=らから暴行を受けるなどした後、村山さんは橋に連れていかれ、突き落とされたとされる。しかし――
「現場には防犯カメラがなく、内田自身も『女子高生を橋に置いてきただけ。突き落としていない』と容疑を否認。さらに犯行直前には、村山さんの衣類を脱がせて山中に遺棄するなど、隠蔽とも取れる行為を行なっていたことが明らかになっている」(同前)
スナックではしゃぐ内田とI警部補(右端)
否認を続ける内田について小誌は7月11日号で旭川中央署の警部補との不倫関係を報じた他、文春オンラインで同性愛の男性を「ただの穴だと思えばいける」「早くチンポ入れろや」と誘うなどの性欲モンスターぶりを報じてきた。渦中の警部補については、別記事で道警での処分について紹介している。
本筋となる事件の真相は裁判を待つばかりだが、内田の裁判日程は未だに決まっていない。そんな中、突如として動きを見せたのは「舎弟」の小西だった。