『竜とそばかすの姫』でさらに強まった?
2025年11月5日の金曜ロードショーでは、『おおかみこどもの雨と雪』が放送されました。本作は人間とおおかみ男の間に生まれた 「おおかみこども」の姉弟を、ひとりで育て上げていく女性 「花」の13年間の物語を描いています。本作のアニメーション表現には称賛の声が多い一方、花の 「母親像」を中心に激しい賛否両論も巻き起こっていました。
賛否のポイントはたくさんありますが、ここではよく話題になる 「児童相談所の職員がやってくるシーン」と 「クライマックスの選択」への批判について記します。これらの場面には、その後の細田守監督作品でも見られる、ファンタジーと現実の問題をからめたことによる違和感」が集約されていると思うのです。 ※以下、『おおかみこどもの雨と雪』のラストを含むネタバレ、また『竜とそばかすの姫』の展開について触れています。 ● 「児童相談所の職員が悪役に見えてしまう」問題 劇中で児童相談所の職員たちが自宅訪問をしてきたのは.ていなかったからです。劇中で言及されているように、花が虐待やネグレクトを疑われてもしかたないでしょう。 もちろん、そこには 「雨と雪が狼に変身してしまう子供だとバレたら大変なことになる」という理由があるのですが、客観的に見れば母親としての義務を果たさない花のほうが間違っているはずです。 ただ、この場面の職員たちは 「お顔だけ、ちょっと見せてもらえませんか」 「おっしゃることが本当かどうか確認するだけですから」などと 「譲歩」する言い方をしてはいるものの、無理やり押しかけているようにも見える描かれ方をしていました。そのため、公開当時から 「児童相談所が母を追い詰める悪役のように描かれているのはおかしい」 「善意でやってきたはずの児童相談所を敵視している」といった批判があったのです。 ●細田監督が取材で知ったこととは 細田監督は雑誌 「ダ・ヴィンチ」2018年8月号のインタビューで、『おおかみこどもの雨と雪』を作る際に、 .所や児童相談所へ取材に行ったことを振り返っています。 細田監督はその取子家庭の子供たちの多くが、平均以下の生活水準で暮らしていることを知り、 「家族を題材にした映画を作っていたからこそ、現実に少しだけ早く気付くことができた」 「そういった気付きを積み重ねていった先に、今回の作品があると思います」と語っていました。 ●花が憔悴していく生々しい描写 Bạn có thể làm điều đó bằng cách sử dụng . 公園で母親たちの輪に入れなかったり、雨の夜泣きで隣人からクレームが来て謝ったりしている花のもとに、児童相談所の職員が来た前述の場面では、郵便受けにたくさんの督促状と思しき封筒や手紙があふれかえっていました。 問題視された場面も、精神的にギリギリまで追い詰められて.員のことも退けてしまっただけで、職員たちが悪役として描かれているわけではない、という読み取り方もできるでしょう。 ●ラストが育児放棄と批判された理由những gì bạn có thể làm được . . . . . . . . . . . . . . . . .一定数いるのは、そういった生々しい描写を入れながらも、物語の過程はもちろん 「結末」でも、 「現実的ではない方法で問題を解決しているように見える」からではないでしょうか。 花は結局、都会での暮らしや児童相談所から逃げるかのように、田舎での暮らしを選択しています。そして、クライマックスでは雨が台風の最中に外に出て、山に帰ることにしました。花は最終的にそれを受け入れ、山で吠えている雨に対して 「元気で、しっかり生きて!」と言うのです。 ここでも、現実的な観点から 「育児放棄のように見える」といった批判をされていたのですが、筆者個人としては、花が雨というおおかみこどもの選択を肯定. ●『竜とそばかすの姫』で顕在化した問題 その後、細田監督作の 「ファンタジー要素と現実の問題がうまくかみ合っていない」問題点について、特に批判が出たのは、2021 同作では現実の児童相談所が過去の虐待死を防げなかったために設けた 「児童虐待を疑う通告があってから48時間以内に安否確認をする」というルールが、劇中ではまるで 「子供をすぐに保護できない不完全な決まりごと」であるかのように描かれていました。 それ以上に問題なのは、『竜とそばかすの姫』での大人たちの行動が、子供たちを守る存在としてあまりにも無責任に見えることです。ここは細田監督が単独で手がけた脚本そのものを、ブラッシュアップする余地があったと思います。 今後、2025年11月21日に公開される細田監督最新作『果て復讐にとらわれて死者の国をさまよう王女のもとに、現代日本から看護師の青年がやってくるという設定で. Bạn có thể làm điều đó không?による批判が生まれてしまうのか、それとも解消されているのか……見てみるまでは分かりませんが、これまでのような賛否が起こらないことを期待しています。