【甘口辛口】大谷翔平で明け、大谷翔平で暮れたこの1年 一足先におめでとう、と言いたい

ドジャースの大谷翔平投手と真美子夫人

■12月30日 大谷翔平で明け、大谷翔平で暮れたこの1年。年の瀬も押し詰まった28日(日本時間29日)に、「大谷イヤー」の念押しのようなビッグニュースが飛び込むとは、お釈迦様でも気がつかなかったろう。夫人の真美子さんが第1子を妊娠していることをインスタグラムで公表した。

愛犬デコピンとピンクのベビー服などの写真付き。かの有名な大谷の「人生設計シート」によると、26歳でワールドシリーズで優勝し結婚。28歳で長男誕生となっている。第1子が長男かどうかはこの先のお楽しみとして、多少のズレはあってもほぼ設計通りの人生。いやはや素晴らしいの一言に尽きる。

伝説として後世に語り継がれる1年でもあった。新天地ドジャースでのキャンプ終盤にSNSで結婚を発表。新妻を伴ったソウルでの開幕戦の直後には、水原一平元通訳の悪事が発覚した。その衝撃で「今季はダメか」との声も出たほどだったが、開幕9戦目、41打席目のシーズン初本塁打で目をさまし、メジャー初の「50-50」の大爆発につながった。

陽光の表通りを歩んだ大谷とは反対に、日本のこの1年は暗い裏通りばかり。金に困った若者たちの闇バイトによる連続強盗や、殺人事件の多発で国民の体感治安は確実に悪化した。さらに留まることを知らない物価高で日々の暮らしは苦しくなる一方。それなのに政治家は自分たちのカネの問題にきゅうきゅうとして何の頼りにもならない。

パリ五輪で活躍したメダリストたちも忘れられないが、ほぼ1年、世の中を明るくし日本人に希望を与え続けたのは大谷をおいてほかにいない。最後を締めくくったのもやはり大谷。一足先におめでとう、と言いたい。(今村忠)

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