いろいろなことがあった2024年ももう年の瀬。今年も過去に当連載にご登場いただいた多くの方が天に召されました。ご冥福をお祈りしつつ、当時語ってくださったあの珠玉のエピソードの数々をもう一度振り返ります。
阿川さんにとって「血はつながってないけど遠縁の親戚」だった詩人の谷川俊太郎さん。2000年4月13日号掲載の対談では、谷川さんが普段どのように詩を作っているかまで、話が及びました。
谷川 今日は、俊ちゃん、佐和子ちゃんでいきません?
阿川 いいですけど、ちょっと読者の方々に説明しないと……。
谷川 そうだね。えーと、僕らの関係は、あなたのお母様の叔父さんが、僕の伯母さんと結婚して……。
阿川 だから、谷川さんと私は、血はつながってないけど遠い親戚なんですよね。うちの父も、大学時代から谷川家に出入りしていて……。
谷川 あなたのお父さんの出入りの仕方はすごくてね。うちの母は飲んべえで、父(哲学者の谷川徹三氏)は飲めないんですよ。で、阿川(弘之)さんも飲んべえなもんだから、母と酒飲むのが楽しみでうちに来て、酔っ払って母の膝枕で寝たりしてたんですね。
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source : 週刊文春 2024年12月26日号