2、3日に行われた第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)は青学大が2年連続8度目の総合優勝を果たした。しかも、大会新記録のおまけつき。初優勝した2015年大会以来、11年で8度の優勝と他を圧倒している。青学大の強さにまつわるデータを紹介する。(デジタル編集部)
連覇の青学大・原晋監督「大学同士のメソッド対決に」…自らは「原メソッド作り上げた」
笑顔で引き上げる青学大の原晋監督(右)と田中悠登主将(右から2人目)(3日、東京・大手町の読売新聞社前で)=田中成浩撮影
今大会、青学大は4、5、6、8、10区の5区間で区間賞を獲得。5区山登りの若林宏樹(4年)と6区山下りの野村昭夢(4年)は区間新記録だった。実は昨年も、2、3、4、8、9区で区間賞を獲得し、3区途中で首位に立つと以降は一度もトップを譲らない圧勝だった。
この11年、これほどまでに同じチームが区間賞を獲得したのは、青学大が、8区の下田裕太など6区間で区間賞を獲得し、2位に7分以上の差をつけた2016年の第92回大会と、「山の神」神野大地が5区区間賞を獲得し、2位駒大に10分以上の差をつけた2015年大会のみ。青学だけが成しえる圧勝なのだ。
6区でトップを走る青学大・野村昭夢(3日)=武藤要撮影
不思議なのは、これだけこの2年間、箱根で圧倒しているにもかかわらず、今大会は国学院大、前回は駒大が、この大会で大学駅伝「3冠」を狙っていたように、他の大会でも優勝を重ねているわけではないこと。両駅伝で最後に優勝したのは2018年で、以降6年間は1度も勝っていないのだ。今年度は2大会とも国学院、駒大に次ぐ3位にとどまった。
「青学大は長い距離が得意」とも言われるが、昨年11月の全日本では、最長19・7キロを含め、12キロ以上の4区間ではいずれも区間賞を逃した。一昨年の大会でも同様だ。
正月に行われ、注目度も高い箱根駅伝に照準を合わせている、ともされるが、それは程度の差こそあれ、どの大学も変わらないはず。不思議なほど相性がいい。