[J1アルビレックス新潟]樹森大介新監督が新潟で注目の“第一声” 会見のほぼ全内容を紹介!「他のクラブだったら(監督)受けていない」 | 新潟日報デジタルプラス

J1アルビレックス新潟は12月26日、新潟市中央区のデンカビッグスワンスタジアムで、樹森大介新監督の就任会見を開いた。選手時代は湘南や水戸などJ2でプレーし、指導者としては育成年代の指導で経験を積み、2023年から水戸のコーチを務めた。J1でトップチームの指揮を執るのは初めての経験だ。3季続いた松橋力蔵前監督の体制から、新潟のサッカーはどう変わるのか。注目の就任会見で樹森新監督は「新潟のスタイルが僕に合っている。他のクラブだったら(監督を)受けていない。このスタイルだったら自分の色を出せる」と決断の理由を語った。

◎樹森大介(きもり・だいすけ)1977年生まれ、埼玉県出身。前橋商高、専大を経て2000年に湘南に入団し、水戸や草津(現・群馬)でもプレー。06年から指導者となり、水戸ユースの監督などを歴任した。21年11月には、Jリーグの監督になるために必要なS級ライセンスの取得を目的に、新潟へ研修に訪れた。23年からは水戸コーチを務め、今季は主に攻撃面を担当した。

以下、就任会見のほぼ全内容

樹森新監督、栗原常務、寺川強化部長の3人が登壇。

栗原常務 新監督として樹森大介さんをご紹介できることをうれしく思う。大変誠実で素晴らしい方。どのような試合ができるかと私自身も楽しみに考えている。新しいスタートで、より高みに進んでいけるよう監督を支え、クラブ一丸となって進んでいきたい。

以下、質疑応答

Q樹森監督へ 監督就任を決断した理由は

Aまずはじめに、監督に就任する樹森です。よろしくお願いします。話をいただいたのは、水戸で来季に向けて準備をしている中での突然のオファーだった。しかも縁がそこまで深くない新潟で、びっくりしたというのが正直な感想です。自分自身だけでなく、周りの仲間たちも驚いていた。その中で、多くの不安や問題もあったが、両クラブの関係者が解決してくれた。

Q樹森監督へ アルビの印象は

A合ってるかわからないが、古くは4-4-2で2トップに外人がいるという、そんなイメージで僕はいました。ただ、アルベル監督になってスタイルががらっと変わって、ちょっと衝撃を受けたっていうのが僕の感想です。どうしたらそんなに変われるんだと疑問を抱いて、寺川さんにお願いしてS級の研修をさせてもらったのが唯一の縁です。

「新しい監督を日本サッカー界に」寺川強化部長

手前から寺川強化部長、樹森新監督、栗原常務

Q寺川強化部長へ 監督に選んだ決め手は

Aまずは水戸の関係者の方にお礼を言わなければいけない。水戸さんの始動が迫る中で突然のオファーで、新潟の考えを理解してもらって、快く送り出してくれた。この場を借りてお礼を言いたい。監督を選ぶ前に、このスタイルをまず継続したいという思いがあった。継続できる監督を選ぶというのが一つ。もう一つは僕の中で、今まで育成をしっかりやられている方というのが大事。最後は新しい、監督を経験していない人を置きたい。前監督の松橋さんの答えが遅くなる中で、樹森さんが浮かんだ。S級の研修のときも深い話はしていないが、しっかりしたサッカーの考えを持っている。それが頭にあって決めた。

Q樹森監督へ スタイルの継承、加えることは

A大きく変えるつもりはない。育成年代でも同じようなスタイルでやってきた。それを変えるつもりはない。水戸のトップチームではプラスして、相手を見ながらという部分を付け加えてやってきた。相手の立ち位置を見ながら立ち位置を変えてやっていれば、より自身を持ってできるんじゃないかと。新潟の試合はそこまで年間を通して追えていない。ただ、途中途中で選手たちに見せるとか、狙いのプレーモデルとして抜き取ったシーンは何度も見せていた。新潟では立ち位置の部分の工夫をしたいという思いはある。あとはバイタルというか、一個前に付けるタイミングを早くできるかなと思う。

Q樹森監督へ 自身の強みは

A育成畑で指導してきたので、選手、チームを成長させるのが僕の一番のストロングだと思う。新潟はベテランの選手も多いが、ベテランであっても必ず成長できると僕は思っている。みんなで同じ方向を向いてやっていけると思う。

Q樹森監督へ 来季の目標は

A僕自身、契約から間がなくて、そこまで既存のスタッフとも話が出来ていない。新潟に来たのも数日前で、目標設定もクラブと話していない。今後かなと思う。

Q樹森監督へ トップの監督は初めて、意気込みは

A通常であれば飛び級でJ1で、新米監督がやるのは珍しいと、僕自身も自覚している。ただ、クラブの大きなチャレンジで、僕自身もまだ頭は固くないと思うので、やれることを選手と合わせながらやっていきたい。ベースのスタイルは変わらないが、いろんなことにチャレンジしたい。

Q寺川部長へ 経験のない監督を選んだ理由

A自分の考えですが、新しい監督を日本サッカー界に出していけたらなと。今まで監督をやってる人よりは新しい監督にしていきたい。クラブの上の方々も理解してくれたのもうれしかったですし、そういうクラブでありたいと思っている。

Q寺川部長へ 詳しいオファーの経緯は

A次の監督に声を掛けられないタイミングだった。松橋さんがやらないとなった時に考えているところはあった。浦和戦後に来季はやらないと告げられたので、そのあと真剣に考えた。

Q樹森監督へ オファーを受けた理由

Aいろいろ言っていただいたが、最初は素直に受け入れられなかった。何回か話してやろうと覚悟を決めたのは、新潟のスタイルが僕に合っているのが大きかった。J1という素晴らしい話だが、他のクラブだったら受けていないと思う。このスタイルだったら僕はそのままの形でやっていける。そして自分の色を出せば、さらに良くなるんじゃないかという思いもあってと決断できた。

Q樹森監督へ 育成年代の長い経験、松橋前監督との縁は

Aそこまで面識はない。水戸のときのクラブユースで対戦したのが1度あるのと、研修のときに話をしたくらい。

Q樹森監督へ 育成で大事にしてきたことや座右の銘は

Aトップチームで言えばプロフェッショナルな立ち振る舞いは求めたいし、育成でいえば選手に成長してもらいたい。僕自身もJ1に慣れてない。僕自身も成長して慣れていくことを大切にしたい。

新潟の強みと弱み

樹森新監督

Q樹森監督へ FCバルセロナのファンと聞いているが

Aバルサのファンと言ったことなくて(笑)どこの情報ですかね(笑)ここ数年は一切見てないです。新潟のボールを大事にしながらというスタイルについては、僕自身もサイズがないので、フィジカル的なサッカーではなく、うまい選手とか逆を取るのとかが好きな指導者。ただ後ろでつなぐだけでなく、サイドの仕掛けや創造性のあるパス、ドリブル、そういったところを新潟で表現したい。

Q樹森監督へ 現代はフィジカルや強度がJ1で求められそうだが

Aもちろん強度やスピード感は大事で、そっちをおろそかにする意味はなくて、強度は新潟のラスト10試合くらいを見て弱いと自覚している。それって日々のトレーニングの延長で自然とつくものだと思う。ちょっとした球際や寄せ、ボールを奪うところ日頃かをフォーカスしてやっていきたい。

Q樹森監督へ 水戸で攻撃担当、具体的に新潟を見せて選手に伝えたのは

Aマインドの所、新潟の選手はビルドアップでびびらず受けることが整備されている。ビルドアップを志向してないチームは爆弾ゲームみたいに離すことが目的になってしまう。海外のトップレベルでもミスはあり、リスクもあるが、それを極力減らして自信を持ってビルドアップするところは見せた。あとは狙いのところで見るポイント。近くを見るだけでなく、飛ばしのパスや一個前のアクションをしっかり見るように、というところも今年だけで数回見せたと思う。

Q樹森監督へ キャンプで優先すること

A守備と攻撃の両方を追いたい。やっぱり新潟の良かったときってプレスからのショートカウンターとか、そこが少なくなってきたなと。攻守の切り替えのところも弱くなってきたなと。そういう武器をがあるコーチ陣もいますので、うまく共有しながらやっていきたい。攻撃の所も、ある程度基盤の立ち位置はできていると思うので、相手に応じた変化であったり、外したあとのアクションもキャンプで整備したい。

Q樹森監督へ 選手時代を含めJ1への憧れは

A選手のときは本当に憧れ。今回も選手のオファーだったら即決していた(笑)。僕自身は水戸への思いが強く、自分から水戸を離れることはないと思っていた。やはり水戸をJ1に上げたかったという思いが実際は強かったことは確か。それで急なチャレンジとなったが、自信を持ってやっていきたい。

Q樹森監督へ 自身が成長するために大事にしていること

Aクラブの風土があり、どういうアプローチが一番選手に響くのかはクラブによっても違う。寄り添って言わなきゃいけないこともある。J2とJ1の選手の違いもあると思うので、コミュニケーションを取ってやっていきたい。

Q樹森監督へ 今の新潟の選手やスタッフで一緒にやった経験は

A誰も知り合いがいない(笑)。研修のときもコロナ禍だったので、食事もできなかった。ただ今日移籍がリリースされた落合だけは知ってます。

Q樹森監督へ 移籍は監督の意向はどれだけ反映されているか

A決断が遅かったので、ある程度相談させていただいたり、話は聞いているが、…

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