Mikaela Shiffrin suffers abrasion on hip during crash on final run of World Cup giant slalom

KILLINGTON, Vt. — American skier Mikaela Shiffrin said she suffered an abrasion on her left hip and that something “stabbed” her when she crashed during her second run of a…

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【チャレンジC】ラヴェルが川田将雅騎手の手綱で完全復活 リバティアイランドを倒した22年以来の勝利

ラヴェルが鮮やかに抜け出し重賞2勝目(カメラ・高橋 由二) ◆第75回チャレンジC・G3(11月30日、京都競馬場・芝2000メートル、良) 東西で2重賞が行われ、第75回チャレンジC・G3(京都)は3番人気のラヴェルが完全復活を告げる快勝。22年アルテミスS以来となる2度目の重賞制覇を果たした。矢作芳人調教師(63)=栗東=は今年のJRA初タイトルを獲得した。 ラヴェルが完全復活した。アルテミスSでのちの3冠牝馬リバティアイランドを倒してから2年1か月あまり。川田の手綱で素質馬が11戦ぶりの勝利&タイトルをつかんだ。 出たなりの中団馬群で脚をため、4角でスパートを開始した。「折り合いというよりも、今は動きをつくる方が大事なポイントでした」と鞍上。12番人気で2着に入ったエリザベス女王杯からの継続騎乗で、道中は相棒との呼吸を楽しんだ。残り1ハロンでセイウンハーデスをかわし、一気に抜け出す快勝だった。 矢作厩舎は昨年11月の京都2歳S(シンエンペラー)以来、今年初のJRA重賞勝利となった。中山競馬場で見届けた矢作調教師は「スタッフのおかげです。調教から工夫して立て直してくれた」と感謝。次走については「年内は考えず、今後はオーナーと相談して」と明言しなかったが、この勝利で優先出走権を獲得したサウジアラビアのネオムターフC・G2(2月22日、キングアブドゥルアジーズ・芝2100メートル)も選択肢に入ってきそうだ。 第二のリスに 「この状態さえ保てれば大きいところも狙えると思う。リスグラシューのように育てたい」。トレーナーは4歳秋にG1初制覇を決め、国内外で4つのビッグタイトルを手にした厩舎の先輩牝馬を引き合いに出し、再進撃へ期待を膨らませた。(玉木 宏征) ◆シュヴァリエローズ 父ディープインパクト、母ヴィアンローズ(父セーヴルローズ)。栗東・清水久詞厩舎所属の牡6歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算成績31戦5勝。総獲得賞金は2億8266万7000円。主な勝ち鞍は京都大賞典・G2(24年)。馬主は(有)キャロットファーム。

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【日本ハム】金村尚真が来季開幕投手…ファン感謝イベントでのサプライズ発表に本人も「頭が真っ白に」 – スポーツ報知

日本ハムの金村尚真投手(24)が30日、来季の開幕投手に指名された。開催されたファン感謝イベント「F FES 2024」のフィナーレで、新庄剛志監督(52)が発表した。今季7勝6ホールドと躍動した右腕は、本人も何も知らされていない“本当のサプライズ”だったことを明かした上で、責任感を持って大役に挑むことを誓った。また開幕4番には同期の野村佑希内野手(24)が指名された。来季の開幕戦は3月28日、敵地で西武と対戦する。 誰よりも金村本人が驚いていた。2万8170人が集まった「F FES」の最後を飾った新庄監督のあいさつ。「いきなりですが…」と指揮官に、開幕投手の指名を受けた。「本当に何も聞かされてなくて、頭が真っ白になって言葉出てこなかったです」と振り返った。 予測もできなかった。通常はファンへのサプライズでも、本人には事前に伝えることが多い。しかし「シーズンが終わって1回も(監督と)しゃべってない。事前にDMくれたりとか、あるのかなと思ってたんですけど。(昨年の伊藤)大海さんも事前にDM来てたらしいんですけど、本当に何もなかったんで。本当にすぐあそこで言うんだって」と苦笑するしかなかった。 もちろん気持ちは前向きだ。「責任感持ってやってくれという意味だと思いますし、そこにしっかり合わせて。期待に応えられるように頑張ります」。オフの過ごし方に刺激を与えるのが、指揮官の狙いの一つ。「全部レベルアップしないといけないなと思うので、しっかり突き詰めてやっていきたい」と気合を込めた。 来季の開幕戦は3月28日、敵地で西武と対戦する。西武も開幕投手・今井が公表されているが「そこは何も考えてなかった。まずは開幕ローテに入るという思いで練習をやってたので、めちゃめちゃ差されましたね」と笑った。自身と同じく4番に指名された野村は、万波、田宮らと同じ00年生まれのミレニアム世代。「僕たちが頑張ることによってリーグ優勝、日本一が見えてくる」。4年目を迎える新庄監督の胴上げを目指して、来季はチームと世代の先陣を切る。(山口 泰史) **** 開幕投手に続いての開幕4番の発表。予想外の名前に、スタンドはドッと沸いた。指名を受けた野村は「どんな成績でも、ずっと応援してくれている。発表されたときの歓声はうれしいというか、もう裏切れない。1年間通してこの歓声を聞き続けられるように成績を残したい」と意気込んだ。 今季は1軍に昇格した20年以降ではワーストの成績。「結果を残しての4番という形ではない。文句なく、シーズンを通してその打順にいられるように準備しないとなと思います」。期待を込めた新庄監督に「気を引き締めて、結果を出せよと言われていると思う」と表情を引き締めた。 開幕戦は同期の金村との共闘。「同級生が活躍する姿を見て、一緒に戦いたいなとずっと思っていた。スタートからそのチャンスをいただける。しっかり援護できるように頑張りたい」。真の4番への覚醒を信じて、覚悟のオフを過ごす。

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【1991年の早明戦激闘】堀越正己氏、吉田義人氏が語るジャージーの重み「思いが体に乗り移った」「思いに応える」…特別対談後編 – スポーツ報知

伝統の大学ラグビー早明戦は1日、対抗戦100回目を迎える。日本代表としても活躍した両校OBで当時、早大SHの堀越正己氏(56)と明大の快速ウィング吉田義人氏(55)による特別対談の「後編」は、お互いが4年生になった1991年1月1月6日の大学選手権決勝が舞台。激闘を振り返り、後輩たちに熱いエールを送った。(取材・構成・大谷翔太) * * * * * * 吉田氏(以下、吉)「高校時代は、早稲田が展開力があり華麗なプレーもする。僕がやりたいようなラグビーを国立の舞台でしているな、かっこいいなと思っていました。ただ、縁あって明治に入り、北島忠治(元)監督の指導を受けた。同期では、高校日本代表で一緒だった堀越君、今泉(清)君、そうそうたるBKの選手が早稲田に行って、『堀越がいいらしいぞ』とか聞こえてきていました。早稲田を意識している訳ではないけど、そうせざるを得ない状況に持ち込まれるというか…。早明戦の週は、周りがすごくざわつくんですね。テレビカメラが何十台も八幡山(東京・杉並区の明大グラウンド)に来る。『これはただ事じゃないな』と。別に誰かに言われるわけではないけど、学生スポーツの対抗戦の最後に国立競技場で試合が組まれるというのは、やっぱり特別。とにかく特別な試合なんだなということは、1年生ながらに感じていました」 堀越氏(以下、堀)「僕たちは『明治が宿敵だ』ということは先輩たちからも聞いていました。明治は(当時)19人がラグビー推薦で、しかも最低ラインが高校日本代表。一方、早稲田は『来る者拒まず、去る者追わず』でした。明治さんはご存じの通り『前へ』、我々は小さいBKで揺さぶって勝つという、ラグビーのスタイルも含めて対照的だった。大西鉄之祐(元監督)さんが、明治を体の大きな海外チーム、自分たちを小さな日本代表に見立てて、いかに小さいサイズで勝つかということをやっていたという話も聞いたことがあります。僕たちは(4年間の早明戦は)2勝2敗1分で、イーブン。そういう意味でも、他校との成績は覚えていないけど、明治との試合はおおよその得点も覚えているし、すごく印象に残っています」 両氏が在学中の早明は2勝1分2敗の互角。4年時は、主将としてそれぞれのチームを率いた。最後の対抗戦は24―24で引き分け、大学選手権決勝で明大が16―13で早大を下し全国制覇。対抗戦からつながるドラマが、そこにはあった。 吉「4年の時は対抗戦で決着できなくて、もう一度チャンスがあるとしたらお互い決勝に行くしかなかった。明治は、もう一回早稲田とやって決着をつける。その思いしかなかったですね」 堀「あの時、対抗戦では早稲田が勝ったつもり。明治は負けた感覚で。その思いの違いが、選手権で出たんじゃないかと、今になって思います」 90年12月の対抗戦。早大は、後半31分までに12―24とリードを許しながら、試合終盤に猛追して引き分けに持ち込んだ。追いついた早大は歓喜、追いつかれた明大は失望。選手権決勝でのみ再戦が可能だった明大の吉田主将は“雪辱”を誓っていた。 吉「大学選手権の準決勝で勝った後のインタビューでは『早稲田に勝ってほしい』と言っちゃった。(相手の)同志社さんには失礼だけど。でもそれだけ、早稲田に対して思いがあったんですね」 堀「もう、明治は怒ってるんですよ。リベンジだ、って。準決勝で(明治は)FWにけが人が出て最大のピンチが訪れるけど勝った。『待ってるから来いよ』っていう感じでした」 かくして両雄は、学生日本一を決める舞台でぶつかる。最大のハイライトは、明大が12―13で迎えた後半26分。センターライン付近右のラインアウトから、攻撃を展開。CTB元木由記雄からパスを受けた吉田が、一気に加速した。 吉「あの時、ボールを持った元木がハリーパスをしてくれたんです。元木は(相手との)間合いがなかったら突っ込んで相手をなぎ倒して、余裕があるときにパスをする。場面的に元木は自分で突破するところだったけど、パスしてくれて。自分の前がフリーでした」 左サイドを駆け上がる明大の主将。敵陣22メートルを前に、早大のFB今泉が迫ってきた。くしくも今泉は吉田にとって、引き分けた対抗戦で同点につながる80メートルの独走トライを許した相手。思いを胸に、必死に足を運んだ。 吉「対抗戦のラストプレー、僕は肉離れをしていて全然走れなくて。どうすることもできず、トライを決められてしまった。そういう思いもあって、心の中で『キヨシ、キヨシ』(今泉)と叫びながら外側で勝負しました。今泉は、今でも覚えてるって言うんですよ。『(タックルで)この指が、ここにかかった』って。僕は必死だったから覚えてないけど。そしてタッチラインギリギリを走っていたら、内側から(早大WTB)増保(輝則)がすっ飛んできた。ブレーキをかけて体を反転させた時に、明治のフォローが何人か見えたのでパスをしてもよかったんだけど…。なんだか分からないけど、そのまま行っちゃった。とにかく、今泉と勝負した時に『俺が行かないと』という思いで走っているので。あの走りは、自分の意思ではない。先輩たちの思いや観客の応援、何かが自分の体に乗り移った瞬間でしたね。それで、最後。最後に誰が(タックルに)来たんだと思ったら、今西(俊貴)君。ロックですよ。ロックの選手があそこまで。早稲田の選手の運動量は本当にすごかった」 堀「ちゃんと、褒めてくれるんだ(笑い)。ありがとうございます。あの時、郷田(正)が元木を見に行っている。それが見えたから、元木は多分ハリーパスをした。今泉が1対1で抜かれて、増保が飛んでいった。その後に石井(晃)というCTBがまた抜かれているから、(計)3人抜かれているんですよ。それで最後にそのロックがライン際をめがけて走って、一応タックルしているから早稲田にとってはすごくいいプレーなんだけど…。あそこで悔しいのは、僕が一回も(守備に)顔を出せていないんです。戻る守備は得意なのに、いないといけないのにいなかった。その後で同級生の(明大のNO8)富岡(洋)に聞いたら、北島先生から『堀越がいたら、一度サイドに当たれ』と言われてたって言うんですよ。そうすると確かに、僕が(カバーに)いないのは、当たられて、バッキングができない状況だった。1年の早明戦と同じように…吉田にトライされて、悔しい思いをしています」 約60メートルを激走した吉田の逆転トライで、最後は明大が有終の美。伝統校のプライドをぶつけあった4年間は、ノーサイドを迎えた。数々の名勝負を残してきた早明戦は、今年大きな節目。両氏は自身の経験を踏まえ、後輩たちへ熱い思いも秘める。 吉「大学ラグビーが日本ラグビー界を引っ張っていた、そういう4年間に在籍できたことは本当に幸せだった。学生という、青い春。青春まっただ中。そこで大好きなラグビーを、信頼できる仲間と『今日死んでもいいんだ』くらいの思いで戦えたことは幸せでした。後輩たちにも、今はとことん誠実に『今日は精いっぱいやった』と、自分、チームに誇れて相手チームに感謝できるような、そういうラガーマンになってほしいなと思います」 堀「僕は現役中は目の前のことに必死で。大学卒業後に、早稲田の伝統やジャージーの重みをより感じるようになりました。自分が着るジャージーには、いろんな人の思いがこもっています。試合に出られない選手が、前の日まで一生懸命練習をしている姿も見ているので、僕らとしては下手な試合はできません。試合に出る選手が、その思いに応える。出られなかった選手が誇らしい気持ちになるような、そういう試合をしてほしいと思います」 早大の17季ぶりの全勝Vがかかる100回目の「早明戦」は、12月1日、国立競技場でキックオフ。明大は、逆転優勝に挑む。=おわり= <堀越正己>(ほりこし・まさみ)1968年11月27日、埼玉・熊谷市生まれ。56歳。熊谷工でラグビーを始め、3年時に全国大会準優勝。87年、早大に入学。同年度日本選手権で東芝府中を破り、日本一。2年時に日本代表初キャップ。91年に神戸製鋼入社。94年までの日本選手権V7に貢献。99年に同社を退社し、立正大ラグビー部監督に就任。日本代表キャップは26。91、95年のW杯出場。160センチ、65キロ(現役時)。 <吉田義人>(よしだ・よしひと)1969年2月16日、秋田・男鹿市生まれ。55歳。秋田工1年時に花園優勝。明大に進み19歳で日本代表初選出。4年時に主将で全国大学選手権優勝。卒業後は伊勢丹入り。世界選抜選出3度。2000年に仏1部コロミエへ入団し01年、三洋電機へ。03年にサニックスへ入団し04年引退。91、95年W杯出場など日本代表30キャップ。09~12年度に明大監督。現在は日本スポーツ教育アカデミー理事長。167センチ、67キロ(現役時)。

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Over 7K run in 23rd annual Trot For Hunger, raising nearly $1M

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22歳逸材が「バグってね?」 2軍2冠→異国で“無双”の.899…衝撃弾は「カブレラ」

ロッテ・山本大斗が豪州WLで驚きのパワー弾を放った ロッテ・山本大斗外野手が豪州ウインターリーグ(WL)での11月29日の試合で右越え1号を放った。まるで軽打したかのような打球がそのままフェンスを越える驚愕の弾道に「これで逆方向入るのバグ」「なかなか変態打ち」といった声があがっている。 【実際の映像】「なんで入るんだよ?」「バグってね?」 ロッテ・山本が放った“衝撃HR” 「シドニー・ブルーソックス」の一員として29日の試合に「4番・右翼」で出場。1点を追う2回に外角球を逆らわずに逆方向に軽打したかのような打球は、ライナー性の軌道を描いて右翼フェンスを越えた。驚きのアーチにベンチでは両腕で力こぶを作るポーズで出迎える同僚もいた。 山本は2020年育成ドラフト3位でロッテに入団。2022年7月に支配下登録され、2023年にはプロ初安打をマークした。今季は5試合で打率.111(18打数2安打)に終わったが、2軍では19本塁打&66打点で2冠に輝いた。 22歳の大砲は、ここまで11試合に出場し打率.333(39打数13安打)、1本塁打、3打点をマーク。長打率は.513、OPS.899と持ち味を発揮している。驚きの一発にファンも「体えげつない」「カブレラの流し打ち変態HR思い出した」「想像の外に出始めた」「それ入るんかい」「なんで入るんだよ!」「バグってね?」「希望じゃん」と衝撃を受けていた。

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Q&A: How ‘deinfluencing’ can help you improve your spending habits

After spending quality time with family, friends and food this weekend, the conversation will quickly turn to shopping for the upcoming holiday season. These days, some rely on internet personalities,…

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November 26, 2024 – Presidential transition news

30 Posts Sort By Latest Oldest Our live coverage of the Trump administration’s transition has ended for the day. Follow the latest updates or read through the posts below. President-elect…

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Megan Rapinoe hypes NWSL star’s award win despite sex eligibility test controversy

Former U.S. women’s soccer star Megan Rapinoe defended Barbra Banda, whom the BBC named Women’s Footballer of The Year despite controversy surrounding the player’s eligibility in Africa. Banda withdrew from…

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車窓からSOSサインを出す少女に気づいたが…「いざって時に人間性が出るよね」マッチングアプリで出会った男性に失望した理由 | 文春オンライン

『富士山』(平野啓一郎 著)新潮社 「いざって時に人間性が出るよね」 これは、5篇から成る短篇集の表題作「富士山」に出てきた言葉だ。 婚活中の加奈は、マッチングアプリで出会った津山と新幹線で浜名湖に出かけようとする途中、反対車線の車窓からSOSのサインを出している少女に気づく。咄嗟の判断で助けに走った加奈は、自分と行動をともにしなかった津山に失望し、交際に終止符を打つ。それから5ヶ月後、都内で起きた無差別殺傷事件の報道で、加奈は津山の名を目にすることになる。 40歳目前、結婚して子供が欲しい加奈は、早く相手を見極める必要があった。津山の年齢、職業、初対面の印象、そのほか些細な言動には好感を持っていたが、新幹線から富士山が見える席を取るために、わざわざ遅いこだまを予約した彼の拘りには、面倒な人かもしれないと感じもした。更に、津山が咄嗟に人を助ける行動に走らなかったことで、加奈は見極める。この話を聞いた女友達が言ったのが、冒頭の言葉だ。 読みながら、加奈の気持ちにも大いに共感する一方で、咄嗟に動けない津山と自分が重なるところもあった。「いざって時に人間性が出る」けれど「いざって時に」ふがいないのも、また人間だ。私もSNSで偶然知ってはいたが、犯人に気づかれずに出すSOSの手のサインを知っている人は少ないのではないか。知っていても、それをサインだと瞬時に判断して行動に移せるだろうか。何かの出来事だけをもって人間性を判断してしまいがちだが、それでいいのだろうか。 再読すると、また違った景色が見えてくる、人を見る目を問われるような物語だ。 5篇のラストは「ストレス・リレー」。まるでウィルスのように、人から人へと“感染”してしまうストレスの連鎖と、それを断ち切った1人の“英雄”を描いている。帰国前の空港で溜まった些細なストレスを、羽田空港の蕎麦屋の女性店員にぶつけた男性。その店員の母親が、娘の泣き言を聞くうちにストレスが溜まり、同窓会の連絡係からのメッセージを無視する。連絡係の女性は、無視されたことがストレスとなり……と、あちこちで今、この瞬間も起こっていそうなストレスの感染を追跡していく。ウィルスと同様に、知人でなくても、そこに居合わせたために受けてしまう他人のストレスは、時に避けようがないように思える。物語は負の連鎖のように続いていくので、この先にあるのは悲劇なのではないかと、うっすら思ったりするのだが、最後に登場するのは、とてもささやかな“英雄”なのだった。 そう、この英雄は、文学史上類稀なるささやかさなのだ。その上、読者以外、登場人物の誰もが、その人を英雄だとは知らない。 この世界に対しての居方の美しさを、教えられたようだった。 ひらのけいいちろう/1975年、愛知県生まれ、北九州市出身。「日蝕」で芥川賞、『ドーン』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、『マチネの終わりに』で渡辺淳一文学賞、『ある男』で読売文学賞、『三島由紀夫論』で小林秀雄賞を受賞。他の著書に『本心』など。   こばしめぐみ/1979年、東京都生まれ。女優として映画、テレビ、舞台などで活躍。文筆業も行い、著書に『アジアシネマ的感性』など。

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