シンガーソングライターの小田和正(77)によるTBSの音楽番組「クリスマスの約束」が24日、3年ぶりに帰ってきた。 【写真】笑顔でさよなら――。最終回を彩ったメンバーたちとファンの声援に手を振り応える小田和正 2001年から始まり、今ではクリスマスの風物詩となったスペシャル音楽特番。20回目となる今回の放送で区切りの最終回となることが今月4日に発表された。“ラストクリスマスの約束”は異例の2部構成。1部では2009年の放送時に大きな反響を呼んだ伝説の“22分50秒”がよみがえる。総勢21組のアーティストによって、22曲の楽曲を22分50秒の大メドレーとして熱唱。小田の思いが詰まった番組の象徴と言える「合唱」が、イブの夜を美しく感動的に彩る。 伝説の“22分50秒”とは、2009年に同番組で小田の手で作られた大メドレー合唱曲で、曲名は演奏時間から「22分50秒」と名付けられた。多忙な21組のアーティストたちが小田の下で何度も何度も練習を重ねた。合唱後は歌唱したメンバーたちが感涙しながら抱き合い、会場に集まった3000人の観客からは4分間を超える大きく長い拍手が送られた。01年の放送開始から積み上げてきた小田の思いと熱意の結晶。「これは僕の一生の中で一番長い拍手」と、企画前には「無謀」といわれた挑戦を終え、小田の目からも熱い涙がこぼれた。 なお、2011年には、24組計41人のゲストが出演して25曲の合唱大メドレー「28分58秒」を披露している。 第2部は午後11時56分から2時間にわたって小田の地元・横浜のライブ会場「KT Zepp Yokohama」での最後の「クリスマスの約束」のステージを届ける。 <クリスマスの約束>2001年に「全く新しい形の音楽番組を作りたい」とTBSが小田に持ちかけ、小田をメインアーティストに「アーティストがお互い認め合えるような番組」を目指し企画・制作された音楽番組。制作に当たり、小田がSMAP、福山雅治、桑田佳祐(サザンオールスターズ)、松任谷由実、宇多田ヒカル、桜井和寿(Mr.Children)、そして長年「犬猿の仲」と言われた山下達郎の7組に直筆で出演依頼の手紙を書いた。だが、さまざまな理由でその全てから出演を辞退され、納得できないスタッフを小田が説き伏せる形で単独ライブ形式の公開収録を行ったのが始まり。苦難のスタートとなったが、03年に開始3年目にして初のゲストを迎える(ゆず、財津和夫、根本要、桜井和寿)。それから17年まで毎年クリスマスの時期に多くのゲストを迎え放送された。18年は小田のスケジュールの関係、20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響、22・23年は小田のスケジュールの関係で開催されず、今回で節目の20回目となった。
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