GACKT「誰よりもぶっ飛んでいる」のは監督 予算管理者も“激怒”したシーンとは〈「新・暴れん坊将軍」放送〉 | AERA dot. (アエラドット)

(左から)杏さん、GACKTさん、二階堂ふみさん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

この記事の写真をすべて見る17年ぶりにあの国民的将軍が帰ってくる! 松平健主演の超人気時代劇「暴れん坊将軍」が西畑大吾、GACKTら豪華キャストと共に「新・暴れん坊将軍」(1月4日21時~、テレビ朝日系)として復活する。将軍の座を狙う尾張藩主の宗春を演じるGACKTの過去の人気記事を再掲載する。(「AERA dot.」2023年11月30日配信の記事を再編集したものです。本文中の年齢等は配信当時のもの)

【写真】オーラがすごい…3人の写真をもっと見る

* * *

 11月23日に公開された映画「翔んで埼玉」の続編「翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~」。関東を飛び出し、関西にディスが飛び火した第2章だ。主演のGACKT、二階堂ふみ、本作から参加の杏が語り合った。AERA 2023年12月4日号より。

──華やかなキャストが参加するロケ撮影が多く行われ、「過酷な撮影だった」とGACKTは話す。

GACKT:スケジュールがタイトでロケが多かったので、本当に過酷な撮影でした。ただ、僕らが過酷ということは、スタッフはもっと過酷。前作でも思ったのですが、過酷な状況下で非常にふざけたことをみんなが真面目にやっている。それは映画愛がないとできないことです。

杏:エキストラの方々の全衣装にメッセージが書き込まれていたり、通天閣のセットでの撮影に本物のたこ焼き屋さんの方が参加していたり、ひとつひとつの作り込みが本当にすごかった。私も自分の衣装に対して、「かつて戦った武将たちの家紋を入れることで、その思い出を大切にしていることが伝わるのではないでしょうか」という提案をして、採用していただきました。小道具や衣装ひとつ取ってもみんなの思いが込められています。

(左から)杏(あん):1986年生まれ、俳優・モデル。主な出演作に劇場版「TOKYO MER~走る緊急救命室~」「私たちの声」「キングダム 運命の炎」(いずれも2023)など/GACKT(がくと):1973年生まれ、シンガー・ソングライター・俳優。主な出演作に「MOON CHILD」(2003)、「翔んで埼玉」(2019)など/二階堂ふみ(にかいどう・ふみ):1994年生まれ、俳優。主な出演作に「人間失格 太宰治と3人の女たち」(2019)、「ばるぼら」(2020)、「大怪獣のあとしまつ」(2022)、「月」(2023)など(撮影/写真映像部・高野楓菜)

緊張感とせめぎ合い

GACKT:前作のスタッフがほぼ続投しているので、スタッフ間の仲が良いんです。みんなが良いものを作ることに真剣に向き合っているからこそ、たまに部署ごとの張り合いが起こるのがワクワクする。誰よりもぶっ飛んでいるのは武内(英樹)監督です。綱引きのシーンを撮る時の天候が、監督がイメージしていたものとは違ったんです。そこで「もう一回撮る」とおっしゃったんですが、予算的には難しいので、予算を管理している方が激怒していました。綱引きのシーンのためにそういったぶつかり合いが起こっているのを見て、例えば黒澤明監督作品のような、古き良き日本映画界の雰囲気がまだこの現場には残っているんだなと興奮しました。この作品でしか味わえない緊張感とせめぎ合いが毎回あるのがとても楽しいです。

二階堂:GACKTさんは今美しく話してくれましたが、「やりすぎじゃない?」と思うこともたくさんあります(笑)。でも、前作の時からGACKTさんと話していたのが、「差別や争いや分断はすごくバカバカしいことである」というのが、この作品の大義名分。だからこそ、全スタッフと全キャストが妥協せずに作品作りに臨んでいる。規模は大きくなりましたが、本質的には何も変わってなくて、前作が結果を出したことで、さらに迷いなく突き進んだ作品だと思います。また、土地の文化や風土を身近に感じられる作品だと改めて感じました。

【前編はこちら】

GACKTも呆然「北村さんをそんな風に使ってはダメだろう」 尋常ではないスケールとは

https://dot.asahi.com/articles/-/207482

Page 2

GACKT2025/01/04/ 21:00

小松香里

(c)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

杏:関わる方それぞれがいろいろな工夫をしながら向き合っています。全力ですべてを作りこんでいるからこそ支持されている作品ですし、第2弾を待ってくださる方がたくさんいるのだと思いました。

──この映画を、どう受け止めてほしいのか。

飛び火が多い作品

杏:まずたくさんディスられてしまう関西の方々がどう思うかが気になります。私の役柄は滋賀解放戦線の貴公子・桔梗魁なので、滋賀に行った時にどう迎えていただけるのか、今からドキドキしています(笑)。

(c)2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会

二階堂:おそらく滋賀代表として迎えられると思います(笑)。

杏:(笑)。私は滋賀出身ではないので、まさか滋賀代表になるとは思っていませんでした。滋賀へのディスもひどかったですが、奈良へのディスもひどいと思いました。

GACKT:1作目が公開された後、僕は埼玉の人に怒られることより、「群馬はあんな場所じゃない」と群馬の人に怒られることの方が多かったです(笑)。

二階堂:秘境として描かれてましたからね(笑)。そういう思わぬところに飛び火が多い作品です。お客さんの笑い声が最後のピースとなってようやく完成する作品だと思っています。劇場でたくさん笑いながら見ていただいて、何か解放されるものがあったらいいなと思います。

(構成/ライター・小松香里)

AERA 2023年12月4日号より抜粋

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *