【ソフトバンク】近藤健介が証明した3冠の能力 本塁打&打点王の昨季に続き今季は初の首位打者獲得 – スポーツ報知

昨年は本塁打と打点の2冠で打率2位だった近藤が、今年は.314で初の首位打者。パ・リーグの規定打席に到達した23人で唯一の3割打者になった。

打率が2位で3冠王を逃したのは、昨年の近藤が11人目(13度目)。このうち翌シーズンの打率は、米大リーグのヤンキースへ移籍した松井秀喜(巨)を除き、延べ12人中の8人がダウン。順位を上げて首位打者になったのは50年の藤村富美男(神)、59年の長嶋茂雄(巨)に次ぎ3人目になる。

近藤は四球の多さも特長だ。92四球を選び2年連続3度目の最多四球、出塁率.439で2年連続4度目の最高出塁率も獲得。今年は出場した129試合のうち118試合で安打、または四球による出塁があり、2試合続けて出塁のなかったケースは一度もなかった。

通算では打率ランキングの規定となる4000打数に到達した。通算打率.307は歴代12位。通算の出塁率.418は現在の規定で算出すると、王貞治.446、落合博満.422に次いで、松井秀喜の.413を上回る3位での登場となった。

▼…ソフトバンクは4年ぶり22度目の優勝(1リーグ2度、パ20度目)。V回数は巨人48度、西武23度に次いで3番目だ。首位以外は2位が2日だけ。2位の日本ハムに13.5ゲームの大差をつけ独走Vを飾る。

▼…チーム打率.259、本塁打114本、防御率2.53は、いずれもリーグトップ。53失策も最少だった。この4部門がリーグ1位で優勝は、15年以来チーム2度目。投打に圧倒した。

▼…小久保監督は現役時代にダイエー、ソフトバンクで計4度の優勝。前身球団を含めソフトバンクに在籍して選手と監督の両方でVは、山本一人(後の鶴岡一人)、野村克也、秋山幸二、工藤公康に次ぎ5人目。

▼…パで3割打者は近藤だけ。1リーグ時代の42年は不在、41年と43年は1人。セで1人は4度、パで1人は初。1人以下の過去7度はいずれも前年からリーグ打率がダウンしたが、今回は.2407→.2408と若干アップ。それでも昨年の打率10傑で数字を上げたのは近藤しかいなかった。

▼…山川は西武に在籍した18年以来、2度目の全試合4番出場。2球団で全試合4番に座った打者と回数は(★はその年に優勝)

落合博満=ロ1 中2

金本知憲=広2 神6★

ラミレス=ヤ3 巨1★

李 大浩=オ1 ソ1★

山川穂高=西1★ソ1★

5人目。2球団でVは初めて。

▼…昨年は本塁打のなかった山川が西武時代の22年以来、2年ぶり4度目の本塁打王。2球団で獲得は7人目だ。前年0本からの本塁打王は、02年オ→米移籍→04年に復帰して44発のセギノール(日)以来2人目。

▼…今宮は遊撃手で通算1575試合出場。松井稼頭央の1531試合を抜き、遊撃手最多出場のパ新記録となった。4~9月には439度の守備機会を失策なしで95年田中幸雄(日)の339を更新。こちらは遊撃手による連続守備機会無失策のパ新記録になる。

▼…栗原は先制、同点、勝ち越し、逆転の殊勲安打が25本。山川の23本を抑えチームで最も多かった。5月21日の楽天戦は2、3、4、5回に[二][本][安][本]と全て打点付きで4得点。4イニング連続の安打と得点はプロ野球6人目だったが、打点もそろえたのは初めて。

▼…有原が日本ハム時代の19年以来、2度目の最多勝。複数球団で獲得は、唯一の3チームで記録した涌井(西、ロ、楽)をはじめ8人目だ。米球界から復帰後に最多勝は、16年の和田(ソ)と2人目。打たせた併殺打20本はパで最も多い。

▼…先発転向1年目のモイネロが最優秀防御率のタイトルを獲得した。被本塁打11本は全て右打者。延べ250人の左打者を本塁打なしに抑える。22年4月30日の楽天戦で西川に打たれた後は、延べ357人の左打者に一発を許していない。

▼…ヘルナンデスは48回で投球回数を上回る72奪三振。開幕から29イニング連続奪三振のプロ野球新記録をマークした。50年の2リーグ制後、開幕からに限定しない連続奪三振は、15年サファテ43回、22年モイネロ32回に次ぎ3番目。ソフトバンク投手が上位を占める。

▼…満塁で松本裕は11打数1安打の被打率.091(犠飛2、四死球3)。許した安打は5月26日ロッテ戦で高部の内野安打1本だけ。この安打で21年から続けていた満塁でのノーヒットが18人でストップ。(阿部 大和)

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