ニッポン放送・山田透アナ
ニッポン放送ショウアップナイターで実況を務める山田透アナウンサーは、第3回ワールドベースボールクラシック(WBC)の第2ラウンド1組 日本-チャイニーズ・タイペイの実況を担当した。 この試合はチャイニーズタイペイ先発の王建民に6回まで無失点に抑え込まれ、0-2の8回に2点を奪い同点に追いついたが、その裏に勝ち越され試合は1点ビハインドで9回表に進む。2-3の9回一死走者なしで鳥谷敬が四球で出塁すると、続く長野久義が三振に倒れ2アウトとなる。井端弘和の打席中に鳥谷が二塁盗塁を決めると、井端のセンター前適時打で同点に追いついた。3-3の10回に中田翔の犠飛で勝ち越し、4-3で勝利して4時間37分の激闘を制した。 山田アナは「思い出は4時間37分という一戦で、調べたら19時プレイボールなので、終わったら23時37分。現場終了が23時50分くらいで、意地でも電車に乗って帰る。終電が0時30分。最終前くらいに駅に着いて最終の電車で帰った記憶があります」と振り返る。 もちろん、適時打を放った井端についても語ってくれた。「堀越高校、亜細亜大で野球のエリート。プロ野球に入ったんだけど、試合に出られない。どうしたらレギュラーになれるかの道を探した結果、バントと守りだよね。時々守備要員、途中から出ていって盗塁を決めて当時の監督は仙さんだから、使ってみようかなと3年くらいかかって、監督が落合になって荒木、井端を作り上げたというね」と山田アナ。
バルセロナ五輪で実況
野球の国際大会では「ほとんど野球を喋ったね」と1992年のバルセロナ五輪のことについても話してくれた。代表選手は20人中19人が社会人、大学生が1人というメンバー構成だった。 山田アナは「ロサンゼルスとソウルはオープン競技で、ロサンゼルスでジャパンが金メダルを獲ってソウルが銀メダルだった。正式種目だから金メダルを狙っていたんだけど、プロチームじゃないから。社会人チームが中心だから唯一6番セカンド小久保裕紀という学生代表がスタメンで名を連ねていたよね。ヨーロッパでオリンピックやると野球は、ほとんどお客さんはいなかったね」と当時を懐かしむように話してくれた。なおバルセロナ五輪の野球日本代表の成績は銅メダルだった。 山田アナはこれまでもWBC、五輪と野球競技の実況をしてきた。2026年3月開催予定のWBCで実況を担当したい思いがあるか訊くと、「今はそういう立場にないしさ。ないよね」とキッパリ。ただ山田アナは「唯一期待しているのは清宮幸太郎。やっぱり今年覚醒しているんだよ。だから早く国際大会でホームランを打ってほしいんだよね。日本の3番になるべきプレーヤーだと思っていて、最近は大谷みたいに感情出しているじゃん」と清宮幸太郎に期待を寄せた。 (ニッポン放送ショウアップナイター)